お前が医療ドラマを語るなという声が聞こえてきそうですが。

その声もおっしゃる通りだとも思います。

でも設定、内容が違和感ありまくりなんだよな。

寧ろドクターXの方が違和感を感じない。

まあ、ドクターXはシリーズ化されているのでこちら側が慣れているのもあるけど。

大門未知子は現実には存在しないけど、何かの奇跡で大門未知子が存在すると仮定すれば。

ドクターXの物語は違和感がない。

木村が扮するのは、メス一本で勝負する“職人外科医”沖田。10年前にシアトルに渡って外科手術の最前線を体験し、卓越した技術を身に付けた天才肌という役柄です。


天才外科医大門未知子を意識した天才肌の職人外科医って何?

天才肌と職人と何故並列で並べる?

才能ある外科医が10年間シアトルで努力を重ねたと理解しましょう。

親友(浅野)と元恋人(竹内結子)との微妙な関係って?

元恋人って言っても、子持ちのBBAでしょ。

独身ドクターのキムタクにとって昔やったことがある女程度でしょ。

そして院長役の浅野も、既に子供もいるのに出世のために策略でキムタクと竹内結子を別れさせたとしてもだから何なの?

子供いるのに竹内結子は今から離婚してキムタクとよりを戻すの?

それとドラマに頻繁に出てくるキムタクと竹内結子の糸結び。

余りにも遅すぎて、外科医に見えない。

心臓の手術、リオペって流れも順天堂大学の監修が入っているから、そのリアリティーがまたキムタクの違和感を増強する。

何よりも最大の違和感は。

一回目の手術で父親が急変した時に竹内結子が「手術をしなければよかった。」と叫ぶ。

竹内結子の役は小児外科医なんだよ。

勿論、大門未知子以外の外科医は失敗するから後悔することもあるけど、手術をやらなければ良かったとは口に出さないと思うんだよね。(心のなかでやらなければ良かったと思うことは良くあるけど)

それは自分自身、自分の人生観、外科医の存在を否定することになるじゃん。

キムタクは手術のほうが分があると思って、家族に提案して。

外科医である娘もそれに納得して手術に賭けたんでしょ。

そういう外科医のメンタリティを理解していたら、「手術をしなければよかった。」と叫ばせる脚本は書かない。

「A LIFE 愛しい人」は医者が出てくる昼ドラだと思えということだろうけど、だったらリアルな手術場面は必要ない。

違和感ばかりの配役で、手術室看護師の木村文乃だけは可愛いしリアリティーがあると思って見ていたら、再手術の方法をキムタクが考えている場面で術式を提案(ディスカッション?)していた。

それは看護師の仕事じゃなくて、女医の仕事。

おわり。