上腕骨遠位部骨折のアプローチについて



自由気まま整形外科先生から今度やってみようと言うブログを書いて頂いたので。

軽く追記。

若い先生がこのアプローチを使って上腕骨遠位部骨折をやるなら、尺骨神経の前方移行術が自信持ってやれるレベルが最低限だよ。

俺も一つの皮切でもやれると思うけど、いつも怖いから尺骨神経を同定するためにもう一つの皮切を利用しているから。

年に1回あるかないかのアプローチだからね。

もう一つの皮切を利用しても前方移行術と比べられないぐらい尺骨神経は同定しづらい場合があるよ。

骨折のために腫脹しているから。
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青で丸をつけた尺側の展開が難しい。

慣れない間は慎重にやったほうが良いかも。

俺は電メスで一気にやっちゃうけど。

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それと黄色で丸をつけたところがこのアプローチのキモなんだけど、ここを十分剥離しないと関節前面までは見れないよ。

前回も書いたけど、シッカリ縫合出来るように直線的に展開しないと駄目だよ。

整形外科医に取っては肘頭骨折は絶対に手術適応だと習ったんだけど。

でも手術拒否する患者のフォローアップ。テンションバンドワイヤリングで転位してしまった症例などをフォローアップしてみると、意外と肘頭骨折は転位したままでも大丈夫なんだよね。

伸展機能が障害されないの。
(重力が関係している部分はあるけど)

ここまで展開して大丈夫かと思うだろうけど、上腕三頭筋縦切アプローチで肘頭と剥離した部分は癒着する方向に力が働くのか思っている以上に可動域が回復するの。

ここまでの展開が10分は誇張じゃないよ。

その後、Kワイヤーでの仮固定などを経てロッキングプレートでの固定になるんだけど、他の部位でロッキングプレートに慣れていても、上腕骨遠位部骨折のロッキングプレートは思っている以上に難しいし、時間が掛るよ。

逆に言うと、ここまで10分で展開しないとワンターニケットで終わらない。

その後はターニケットオフにして止血しながら縫合するのがいつものパターン。

AO分類のCで1時間半ぐらいで終わる。

上腕三頭筋縦切アプローチをやってみたい先生は参考にしてください。

僕は医者一人でやってますよ。

おわり。