俺は少し違和感を感じたな。

「若手医師のためののキャリアパス論」って言うより、親が非医者の駅弁大学卒が、講演会の演者になれる程度のキャリアパス論って感じだった。

親が非医者の研修医が、大まかな医者という村社会のルールのバックグラインドを理解する本としては意味あるかもしれないけど。

俺は下記のAmazonへのレビューに概ね同意。

当方・中堅専門医です
他の方の評価が高いのは専門医目線からでしょうか。
本書のごとくonly oneを目指す医師は否定はしませんし必要です。
一方で医師の仕事は患者ニーズにあるサービス業とうたう反面、みながonly oneを目指した結果、多くの医師が目指さない病気を抱えた患者さんはどうなるんでしょうか?
たとえば複数の病態を抱えた高齢者医療はどうでしょう。

仕事は自分のニーズと患者ニーズの間にあると思います。
局所専門医は間違いなく必要ですが、それは一部のニーズにすぎません。
モット医療界を大きな括りで考えると臨床だけをしている仕事もとても大切です。
臨床だけを泥臭く頑張っている先生がいるからこそ、著者のいう2割の未来投資が出来ることを忘れてはならないと思います。
その点で総合医や、自分の専門をやや外れながらも頑張って周辺疾患を見ている医師のコメントが希薄ではないでしょうか。
Chap9の他の医師の目線のコメントが脆弱すぎます。

これがは一つのキャリア。
彼と同じキャリアなら良書、でも他のキャリアがあります。
でも若い人にはいろいろな医師像があり、これが全てと思わないよう注意が必要でしょう。
キャリアパスや働き方の本は、一人の医師が書くにはまだ早いのかもしれません。


ゆるいブログで真面目なことを書いても仕方ないから、ぶちゃけで書くと。

本の中に、よくある駄目な先輩の嘘あるあるってのがあるけど。

研究なんかしている医者なんて、臨床が出来ない。
研究なんか役に立たない。
大学院なんか無駄。
博士号なんて足の裏の米粒。


上記は後輩を潰すための嘘だって。

笑った。

オールドドクターがこれ読んだら、大笑いするところだね。

あと、最強の肩書 「海外留学」 トップ能力証明書の部分。

これも笑った。

場末の病院には、トップ能力証明書を持った研修医以下の専門医が一杯いるんだけど。

聖隷浜松病院で働いているから見たことないんだろうな。

悪い本じゃないから、研修医の先生は買ってみたら。

最後に付け加えさせてもらうと。

大学院に行くことも、研究することも、留学することも。

例えば、30歳から4年間大学院に行けば。

本来であれば、年収1500万☓4年間で6000万が入るはずが。

学費50万(国立で)☓4年間で200万出て行くんだよ。

合計で6200万円。

これを34歳から65歳までで取り戻せないなら、大学院へ行ったことは意味がなかったんだよ。

内科系の医者から反論がありそうだけど、マネタイズ出来ないようなキャリアパスは糞なんだよ。

それと小児のてんかんでそれなりの給料を貰えるのは、聖隷浜松病院の他科の先生たちが、糞のような症例をさばいて金稼いでくれるからじゃないの。

それに対する理解が少しでもあればオンリーワンって思想にはならないと思うけどね。

おわり。