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3月19日実施の大阪医大後期入試2次試験をもって、2014年度の全医学部入試は終了しました。1月18、19日のセンター試験から数えると、丸2カ月の長丁場でした。

 今年もまた、私立医学部の受験者数は過去最高を更新しました。また、歯学部が人気を盛り返してきたのも今年の特徴です。ここしばらく「歯科医院はコンビニの数より多く儲からない」「高い授業料を払って歯学部に行ってもペイしない」と言われてきました。しかし、多くの歯学部が授業料の値下げに踏み切ったこと、歯科医の大半は65歳以上であり、10年後にはその多くは引退し、歯科医師数は減少するという試算があること、日本の歯科大学に留学する韓国人、台湾人学生が定員の何割かを占めるようになったこと――などが歯学部の志願者増の原因だと言われています。韓国、台湾では歯科医が少なく、医師以上に所得を得ている歯科医も多いそうです。そこで、本国よりも歯学部の入学が容易な日本で歯科医師の免許を取り、本国に帰って開業する学生が近年増えていると聞きます。

 では気になる来年はというと、大手予備校河合塾は、来年は今年以上に受験生そのものが増えるため、医・歯ともにさらに競争が激化するだろうと述べています。だとすれば、仮に、今年新設医学部認可が下りたとしても受験生にとっては焼け石に水に近いのではないでしょうか。

 ここで、「10年前、20年前に比べ私立医学部が難しくなった」という時の「難しい」とはどういうことかを考えてみましょう。まずは、私立医学部に合格するのが難しいのと、東大理Iに合格するのが難しいとの、「難しい」の違いを検討しなければなりません。

(1)東大理Iは、例年3.0倍ほどの競争率である。数学を例にとると、問題はどれもとても難しく、普通の人は100年経っても解けないものばかりだ。ただし1問完答でも、場合によっては完答0でも合格することがある。言ってみればそびえ立つ高峰のようなもので、訓練を受けたプロの登山家が重装備でしか登れない、しかも3合目あたりで引き返しても「登頂した」=「合格」と見なされることもある。多くの人は山を見ただけで引き返すから実際登ろうという人は定員の3倍ぐらいしかいない。

(2)私立医学部は、14年度の帝京大医学部を例にとると、延べ7500人の受験者がいて100人ほどしか合格しない。問題はやさしく、時間をかければほとんど誰でも解ける。難しいのは限られた時間内にすべての問題をほぼ完答に近いところまで解かなければならないことだ。山にたとえれば、そこらにある低い山で、軽装備で誰でも登れる山である。ただし定員100人名なので、早い者勝ち。早く頂上まで登った100人以外はすべて登り切るのが遅かったという理由で「落伍者」=「不合格」と見なされる。

 昨今、医学部が難しくなった、というのは、ほとんど(2)を指します。従来の大学受験の「難しさ」を考えていた人は、(1)を考えていたわけですが、私立医学部を目指す受験生や、センター試験で高得点を取り、二次試験で地方の国公立大学を目指す受験生にとっては、(2)を考えるべきなのです。

 昔勉強がよくできて国公立医学部を卒業した医師で、子どもが受けようとしている私立医学部を「あんなところはお金で入れるところだ。ばかが行くところだ」と言って軽蔑する親御さんが、子どもがいくら私立医学部の難しさを力説したところで、それはお前が勉強できない言い訳だろうと言って取り合ってくれないパターンにも、それはよく表れています。

必要なのは問題を「瞬時に」解ける能力
 では、「難しくなった」私立医学部の問題は、どう攻略したらいいのでしょう。それには、まずはっきりと(1)とは違う(2)のための学習法をとること、またそれをしてくれる予備校選びをすることです。我流で攻略できるとは思わないことです。

 具体的には、例えば私立A大学医学部数学の問題が、60分で6問出題されるとしますと、まず問題を見た瞬間、1問平均10分で解くことが分かるので、すべての問題を精査して(といっても瞬時にして)「この問題は5分で解ける」「これは10分で解ける」「これは20分かかる」「これは解けない」という風に分類します。そして、5分で解ける問題から始めて、早く解ける問題順に解いていきます。5分で解けると思った問題が本当に5分で解けたなら、あとは比較的余裕の心をもって次から次へと解いていけますから、6問中5問半完答とかになると恐らく「合格」します。

 ところが、実際はそうはうまくいきません。そこで、平均解答時間を一題につき10分弱にするために、自分には何が足りないか、どこをどうすれば解答時間を縮められるかを考え、そこで我流を捨てて、しかるべき先生の授業を受けることになります。つまり、しかるべき先生のいる塾・予備校を選ぶことになります。

 ところで5分、10分で解ける問題というのは、受験生にとってどんな問題なのでしょう。はっきり言えることは、かつて解いたことのある問題のことです。しかも5分、10分以内で解ける方法を知っている問題のことです。

 従って受験勉強というのは「問題を見た瞬間、5分、10分以内で解ける方法をすぐ記憶の中から取り出すべく、常に記憶の抽斗(ひきだし)の中を必要かつ十分に満たしつつ、しかもどこにあるかが瞬時にして分かるようにして定着させておくこと」ということになります。

 そうした「問題を見た瞬間、短い時間でどう解くかが瞬時にして認識できるように」戦略を持った受験勉強をすることなく、難しい参考書ばかりを机に並べて妙な優越感に浸るだけで何もしないとか(これは見栄張りの子に多い)、単元別の分厚い市販の参考書を使って二次関数のコーナーでひたすらそれに関する問題ばかりを数多くやり「二次関数ならお任せ」などとうそぶいて、ほかの例えばベクトルを使えばもっと時間短縮できる問題なのにそうしないで、二次関数に時間をかけたことだけで自己満足する“我流”の勉強法に走るとかいう人が実に多い(これは「まじめなのに合格しない」子に多い)のです。

 どうか、医学部受験生をお持ちの親御様は上記のことを重々ご理解いただき、過酷な医学部への受験勉強に突入したわが子を温かくかつ正しく見守ってやっていただきたく存じます。そして予備校選びに関してもう一つ、ちゃんと数学、化学、生物に関して、特に新課程に対応した対策を立ててくれる予備校であるかどうか、各先生が自分勝手にテキストを作っていないか、市販のテキストを渡して「いつでも質問に来いよ」的な“放置型”の授業をしていないかをチェックしておかれるべきだと思います(安物の医系予備校・塾にはこの手のものが実に多い)。

 私ごとですが、来る4月21日に「“逆算式勉強法”なら偏差値40でも、医学部に入れます」(講談社)を刊行します。神ならぬ人間である“出題者の意図からの逆算”を基軸に受験勉強をしていただきたいとの願いを込めて書きました。

 このブログをお読みの方々とお子様方には、激戦の医学部受験を何とか成功裏に乗り切っていただきたいと願うばかりです。
久しぶりに書くライブドアブログなので、練習を兼ねて。

私立大医学部の「難しさ」は金だろって皆突っ込んだと思いますが。

でも少しピックアップすると。

10年前、20年前に比べて私立大医学部に入るのが難しくなったと言われる。

東大理一に合格するのが難しいと、私立大医学部に合格するのが難しいは「難しい」の種類が違う。

昔勉強がよくできて国公立医学部を卒業した医師で、子どもが受けようとしている私立医学部を「あんなところはお金で入れるところだ。ばかが行くところだ」と言って軽蔑する親御さんが、子どもがいくら私立医学部の難しさを力説したところで、それはお前が勉強できない言い訳だろうと言って取り合ってくれないパターン。


私立大医学部受験予備校の営業トーク炸裂していますが。

じゃあ、30年、40年前の私立大医学部はどのレベルだったんだよ。

子供は自分の適性に合わせた戦略を立てるべきというのはそう思う。

適性が一番関係するのが数学だけど、数学ができなくて医者になりたいならセンター試験で高得点をとり、2次を重視しない地方国立大学を目指せば、その年に生まれた上位3割ぐらいの地頭で中1ぐらいからそう意識できれば可能だと思う。

社会に出ればプロセスでなく結果だけで判断されるわけだから、地道な努力が無駄にならない唯一の方法だと思う。

東大なら中高一貫校の方が有利かもしれなけど、地方国立大学医学部でいいなら公立高校からでも十分狙える。

そう思ってこの記事を読むと有用だと思った。

おわり。