人的資本形成とは、医者の王道のことね。

心臓外科医を目指した研修医が、名医になるために1週間連続で病院に泊まったとか。

医局内での出世を目指す話。

金融資産形成とは、整形外科医のブログとか、このゆるい整形外科医のブログのように邪道で金を貯めて経済的に自立しようと言う話。

医者人生の大部分の時期は人的資本形成と金融資産形成はトレードオフの関係にあるんだけど、医者人生の始めの方では、将来離婚することになる夫婦の恋愛時代のように両立関係にある。

この時期こそが医者のゴールデンタイム。

通常、鉄は熱いうちに打てみたいな感じで研修医時代の勉強が重要だという話になるんだけど俺が言いたいのは違う。

専門医を取るまでの時間はハードワークで人的資本形成を行い、同時に専門医取得後に必要になってくる金融資産形成の種銭を作っておけという意味。

専門医取得後に高給になっても、累進課税制度の為に思っているようには預金残高は増えていかない。

一方、その時に貯めた種銭は運用することによって複利効果で等比級数的に増えていく。

やっと前振りに戻るけど。
医師が馬車馬のように働くことは、労働効率の面からすると非常に効率が悪い。人生がすり減って、消耗していってしまう。


それはルールを理解しないで馬車馬のように働いたら消耗するよ。

小学校、中学校、高校と恋愛もせずに部活もやらずに医学部に受かれば全ての幸せが手に入ると頑張って医学部合格した成功体験が、消耗する人生の第一歩なんだって。

名医になって患者に尽くすという崇高な思いと、専門医取得迄の種銭作りは両立できるから。

受験と恋愛は両立しない、受験と部活は両立しないのとは違うから。

金だけを取れば、整形外科専門医がどうしても金を欲しいと思えば。

北海道の医療過疎地で5,6年医者をやれば1億円ぐらいは今でも貯められるでしょう。

誰もそこまでやりたいと思わないだけで。

逆にアカデミックの世界で出世を目指す先生のほうが、貯めた種銭があとから効いてくる。

留学しようと思っても嫁ブロックで出来ないとか嫌でしょ。

それと年をとると若いときのようには働けないよ。

専門医取得までの種銭形成は、幼稚園児の公文式みたいなもんかな。

親父の小言と冷酒はあとから効いてくるみたいなもんかな。

俺が医者になって10年目までに貯めた種銭の複利効果分は、11年目から26年目までの間に増えた資産より大きいからね。(不動産をラッキーな時期に仕入れたのが大きいんだけど)

累進課税と複利効果は頭で分かっても、実際に体感するまでは響いてこないんだけどね。

おわり。