特に東大生がベンチャーにひかれる理由について中原教授は、受験勉強に追われて人生の目標をあまり考えられなかった点もあるのでは、と分析する。「東大に入って目標を達成してしまい、人生に悩む学生は昔から割といた。かつてはインドを放浪したりしたが、今それがベンチャーになったのでは」。

「何者かにならなくてはいけないという強迫観念がメンバーにあるのかもしれない」と打ち明ける。「SNS上で有名な起業家が輝いているのを見て、無名な自分と比較して向こう側に行きたいと思うのかも。昔は大企業に入ることが価値を持ったのだろうが、今の学生はそれで承認欲求は満たされない」。


気持ちが分かるんだよな。

俺みたいなゆるい人間にも「何者かにならなくてはいけないという強迫観念がメンバーにあるのかもしれない」って感じがあったからな。

だけど、そのうちに身の丈に合ったというか、分相応というか、いるべき場所ってのが分かってくる。

その時には、若い時に感じた何者かにならなくてはならないという強迫観念と、現在自分自身がいる場所との大きな違いをゆるく考えれば良いのではないかと思うんだよね。

そう思えるためにも、学生時代に起業してみる。

酒、ギャンブル、女に嵌ってみる。

世界中を放浪してみる。

つまり王道から外れてみると、色々な世界があり、色々な人間がいると理解できるようになると思うな。

遠回りが近道だったりしてね。

急がば回れだと言いたい。

おわり。