そもそも銀行は、積算価格で融資を判断するものなのか。たまに実用書やWeb記事で「不動産融資は積算価格で判断する」と書いてあるが、それがすべてではない。建物が劣化することも、積算価格で物件が売れるということはないということも、銀行はよくわかっている。また地方(人口20万人以下くらい)では土地が路線価よりも高く売れるということは少ない。だから銀行評価は積算金額の6〜7割で見ることになる。そうなれば、自己資金を投じなければ物件は買えないし、その分を取り戻しながら儲けるとなると、初心者ではおよそできない領域だといえるだろう。

最近は都内の不動産を買おうと思ってるので路線価をほぼ毎日見ているんだけれども。

東京の路線価図の精密さは本当に美しすぎて見るたびビックリして唸らされる感じがします。



最近は収益価格(直接還元法) = 純収益÷還元利回りが流行りで積算価格をバカにするバカがいるけれども。それは使い方次第の部分は多分にあると思おうよ。

都内で築年数をある一定で考えた場合は路線価を利用した積算価格には今でもある一定の信頼度はあると思っている。

むしろ収益価格の方が業者が操作をして信用できないと思っている。

もちろんこれが都内ではなくて秋田県や富山県のような糞田舎で路線価5万の物件を現実に5万で買う人間はほぼほぼいないというのは事実だと思うけど。地方なら収益価格の方が利便性が高いかもしれません。

それは路線価自体がお上が小作人から年貢を取り立てる為の計算表に過ぎないからね。

だけど俺が持っている都内の駅から徒歩5メートルで大通りに面した土地の路線価と 表参道の前面道路幅3メートルの糞のような土地の路線価を比べると表参道の方が2倍高い。

それを直感的に理解できるようには人間の脳はなっていないと思います。

だけど表参道の土地が駅から5 メートルの大通りに面した土地より路線価が2倍なのかは、2倍の利益を生む土地だから。その相関係数は1に近いと思っている。

その点も路線価図が美しいと感じる所以。

一方同じ都内でも成城だったり田園調布の土地の路線価はその土地が生み出す利益は表参道の土地と比べれば相関係数がゼロに近いけど。

そこを見ると路線価図は美しくないとも言える。

路線価図を見て絵画を見るように美しさを感じられない人間がやっている不動産投資は所詮は投資ではなく投機だと思います。

目利きを鍛える為には。

同じ地区(例えば港区西麻布と決めて)で同じような築年数の不動産価格ウォッチングを続けて、路線価図を利用して積算価格を計算。

積算価格/売り出し価格×100が何%になっているかをフォローすることをお薦めする。

それを見ればその不動産が割高なのか割安なのか、新型コロナウイルスの影響で不動産の価値は下がっているのか変わらないのか。

そういう全体像を理解できるようになると思います。

そういう日々の積み重ねがレントゲン、CTの読影力に繋がるのに似ている。

おわり。