結論から言うと結構いい本だと思う。

ただこの手の教育本とか啓蒙本は結局読み手側のレベル次第だよね。

この本の想定している読者レベルは日東駒専からMARCHレベルなんだろうけど。

彼らが一部上場企業に入社して特別な才能がない限りは社畜になることが一番期待値が高いですよって話です。

俺もそう思うな。

馬鹿が自分の頭で考えて行動すると間違いなく失敗する側を選びそうだからね。

今後日本に終身雇用制度がなくなっても自分が就職した会社が1%の終身雇用制度を守る会社なら問題ないって言っていたけど。

占い本の世界ですね。

あと守離破の所でCAの話が出てきた

。臨機応変なサービスが出来るCAが25%で残りの75%はマニュアル通りのサービスしかできないってあった。それを作者は守のレベルか、離のレベルかで説明していたけど。

実際は臨機応変なサービスが出来る人間は始めからそう出来るし、マニュアル通りのサービスしかできない人間は経験を積んでも臨機応変なサービスは出来ない。

それもどちらがいいという話でなくて生物の多様性の話だよね。

今の時代なら臨機応変タイプが優秀ってことになりそうだけど、江戸時代の農民なら臨機応変タイプじゃないほうが幸せそうじゃんね。

結局人生なんか全部が運なんだよ。

俺自身は今の個人の能力が問われる時代は生きやすいけど、医局全盛時代の和を重んじる世界の完全なる落ちこぼれだからな。

今の時代の美人だって、平安時代ならブスだよ。

平安時代の絶世の美女は、現在なら究極の負け犬。

人生は結局。

運が悪けりゃ死ぬだけさ、死ぬだけさ。


社畜のススメ 「自分らしさ病」呪縛からの解放を提案する書

http://www.news-postseven.com/archives/20111224_75405.html 

【書評】『社畜のススメ』/藤本篤志著/新潮新書/714円(税込)

* * *
〈サラリーマンの正しい姿とは、個性を捨て、自分らしさにこだわらず、自分の脳を過信せず、歯車になることを厭わない存在となることである〉。著者はこう規定し、若いサラリーマンに〈社畜になれ〉と勧める。

世に数多く流通するビジネス本、自己啓発本の類とは全く正反対の主張である。そのココロはどこにあるのか。

コンサルタントでもある著者の観察によれば、凡人がまだ社会人として未熟な時代に「自分らしさ」を追求すると、組織の中でうまく機能せず、個性ならぬ〈孤性〉ばかりが身につき、結局「口ばっかりの若手社員」や「夢見がちな転職難民」となってしまう。確かにそういう若手が多い、と肯く中高年は多いのではないか。

この「自分らしさ病」の悲劇は以前にも指摘されたことがある。数年前にベストセラーとなった『下流社会 新たな階層集団の出現』(三浦展著、光文社新書)によれば、やはり「自分らしさ」志向の強い若者ほど正規雇用にありつけず、低収入ゆえに結婚もできない傾向が目立つという。

そもそも、この「自分らしさ病」は日本の学校教育を覆ってきた。「詰め込み教育」に対する反省から「ゆとり教育」を導入し、子供の「個性」を大切にするようにした、というのがそれだ。

だが、周知のように子供の学力は低下し、社会に適合できない若者を大量生産した。同様に本書も、〈孤性化〉したサラリーマンが増えることで日本企業の組織力は衰える、と警鐘を鳴らす。

若い世代からは反感を買うだろうが、「自分らしくあれ」といった耳触りのいい建前が横行する日本の社会に一石を投ずる異色のサラリーマン論である。