ロスト・ケア (光文社文庫)
葉真中 顕
光文社
2015-02-10



葉真中顕という初めて聞く名前。

期待しないで読み始めるとその圧倒的なリアリティー、構成力にビックリした。

グーグル日本語入力でも全く変換されない無名の新人。

滅茶苦茶面白い。

正義と悪、持っている人間と持たざる者、東大卒とFラン卒のリアリティーのある対比。

ネタバレになるので、内容とは違う話を。

ホリエモンと東芝の社長さん達の粉飾決算で、ホリエモンは実刑で社長さん達はなぜ逮捕されないのか?

この本に出てくる大友っていう検察官で、検察官は検察官で彼らなりの正義の為に頑張ってくれているんだなと少し検察官が好きになった。

佐久間というサラリーマンの人生観が、俺に近くてこの本読んでいる途中で下記のブログを書いたの。
意識高い系の正義感について

最近は看護師もエリートなんだ?

話を変えてみて。

8月6日はアメリカが広島に原爆を落とした日。
誰が正義で誰が悪なの?

日本の所得税は何で45%なの?

何で日本は世襲議員ばかりなの?

何でも良いけど一対一対応出来ない質問をしてみると、その人間がどの程度の知能があるのかよく分かる。

正解はないけど、自分なりの論理展開で説明できる?

じゃあ、現在の日本における社会的な歪みを3つあげろって言われたら何をあげる?

次は歪みに対する貴方のポジションは?

ここまで答えられる知性があれば、この「ロスト・ケア」は超絶面白いと思う。

おわり。