40代後半から50代にかけて居場所がなくなる

今まで、高い専門性をもち、病院に奉仕し続けてきて、何の減点もないだろ!という医師たちが、ある日突然、地方都市の小さな公的病院に人事異動させられることになります。当事者にしてみたら、まさに寝耳に水ですが、組織の構成を考えると、ほとんどの勤務医がこのパターンに該当するはずです。

ほとんど組織人として働いたことがない俺が書くのも変なんだけど。

大学受験の勝者である医者が勘違いしやすいことが2つある。

受験で勝ったように、組織での出世競争も勝てるのではないかと考えがちなこと。

今回のブログはこちらについて。

それと自分の子供が生まれた場合も、自分と同様に受験の勝者になると考えがちなこと。

これは以前書いた笑えそうで笑えない話。でも笑えるかを参照してください。


上記の東大医学卒の先生で驚いたことがもう一つあった。

定年を迎えて病院を辞める直前に軽い会話をしていたんだけど。

ゆるい整形外科医「これからは悠々自適ですね」

東大医学卒の先生「まだ住宅ローンが残っているんだよ」

マジでこれにはビックリしたな。

東大理3という大学受験界の頂点を卒業して定年まで住宅ローンが残っているの。

それを医者の挟持ということも出来るけど。

医者人生を組織人として生きようと決めたのなら、だからこそ算盤を弾かないとね。

それが俺がブログを書いて若い先生たちに伝えたいことの一つ。

40代後半から寝耳に水に人事異動が出てから算盤を弾いても答えは出ないよ。

何科に進むかを決める時。

どの大学の医局に入るかを決める時。

誰と結婚するかを決める時。

若い時は負けたときの事を考えるのは難しいと思うけど、人生は思った通り行かないことのほうがデフォルトなんだからね。

その前提の上で算盤を弾いてください。

上手くいったのならそれに越したことはないけどね。

おわり。