ビジネス界で実際に起こっていたのは、正規社員の雇用はできるだけ守りつつ、その調整を非正規雇用や派遣労働を導入することで行っていたのです。


日本企業が日本的経営を守る(実際にはその一部の構成要素である正規雇用を守る)ために導入を進めた非正規労働ですが、今では彼・彼女らに支えられていないと社内の仕事が回らないようになってきているのです。

小泉元総理大臣や竹中平蔵氏がやった派遣労働の原則自由化(違う人がやったかもしれないけど、派遣切りが盛り上がったのが彼らの時代)の総括としては。

結局は失敗だったね。

その時に正社員だった人間はラッキーだったけど、それ以降に社会人になった人間の正社員での雇用の機会を減少させて、非正規雇用は景気の調節弁されて可哀想。

派遣労働の自由化がなかったら今頃はどうなっていたんだろう。

今よりはマシな社会なのかね?

その辺は分からないんだけど。

少なくとここまで格差が広がると今度は非正規雇用の禁止、派遣労働の禁止の方向にいくことは絶対なくて。

今度は正社員の金銭解雇の導入だよね。

もうそれぐらいしか選択肢がないような気がするけど。

正社員の金銭解雇が導入されたら、ほぼ専業主婦は消滅するね。

フェリス系女子の憧れの一つが総合商社の男と結婚して専業主婦ってのがあると思うけど。

三菱商事なら確実に年収2000万円が狙えるんだから、商社の男性狙いになる気持ちも分かる。

だけど金銭解雇された元総合商社の男性は年収2000万円を維持する可能性は限りなくゼロに近い。

総合商社の男も可愛いだけの一般職の女性と結婚しないだろうし、女性側も結婚しても仕事を続けるだろうな。

更に未婚率が上昇して、更に少子化が進む。

それは結婚市場における医師の価値を上げるだけで終わるのか。

最後の最後には社会主義国家を選択するようになるのかな。

そんな感じかなと思っています。

格差の問題を聞くたびに医学部に入って良かったといつも実感する。

俺たち医者に正規雇用、非正規雇用問題はないからね。

おわり。