先週研修医の先生と飲む機会があって話したんだけど。


どうも医師の仕事をよく理解していないみたいだったな。


後期研修は整形外科としてやっていきたいと言っていたけど。


後期研修をどの病院でやるかってのは、君が中学生になってどの部活に入るのかを決めるようなものなんだよ。


サッカー部や野球部に入って全員がレギュラーになれるわけじゃないんだから、運動部に入りたいと思っても(外科医になりたいと思っても)運動神経が良くないならあまり人気がない部活(マイナー系外科)に入るとか。


文化系(内科系)にするとか。


自己分析と戦略が必要なの。


その上で、野球に例えればメジャーリーグの世界まで行こうと思っているのか(順天堂大学の循環器の天野先生みたいに)、プロ野球の世界(大学教授)ぐらいまでは行こうと思っているのか、甲子園までいければ十分なのか(主要病院の部長)それによって戦略が違ってくる。


上を目指せば、当然下積みも長くなることを受け入れるしかなく。


希望通りならなかった場合のリターンは低いなることを受け入れるしかない。


部活の先輩が後輩の指導に手取り足取り教えることがないように、医者もオーベンが手取り足取り教えることはない。


一般企業と違う所は、部活の先輩も研修医のオーベンも君が成長しなくても全く困らないってこと。


成長すれば困る場合もあるけど、成長しなければ雑用係として機能してくれれば良い存在だから。


やり方はそれぞれだけど、どうやって自分の力量を上げていくかを自分自身でプランを練るしかない。


プランがないってのは、君の未来がないって話なんだけどな。


プランがあっても、そのプランを実際に現実に出来るかは君の能力によるんだけど。


医者としての力量を上げる行為というのは、勉強をして成績を上げる行為よりギャンブルに似ている。


ギャンブルってのは株取引とか麻雀とかね。

パチンコには似てないか。


確率を理解すること。

サヤ取りを理解すること。

場代を理解すること。

流れを理解すること。

ボラティリティを理解すること。

自分の取れるリスクを理解すること。

掛ける額は確率以上に大事だと理解すること。


上記のことを、医療行為として書くと炎上しそうだから書かないけどさ。


それと以前にもブログで書いたことがあるけど、外科医の人生は若い時に自分の腕の未熟さで患者を殺して、それを生涯を通して償っていく人生だと思う。


メスを一度でも持ったら少なくともプラマイゼロにするまでは外科医を辞めて気軽に開業するべきじゃないと思う。


なんちゃってドクターの俺が言うべきほどのことじゃないけどね。