看護婦から「オペが好きなんでしょう」と言われた。




オペが好きか嫌いかと聞かれれば、勿論好きなんだけど。




でも、オペが好きというのを多分この看護婦はカレーが好きとか、ラーメンが好きとか、野球が好きとかのレベルで考えてるな。




オペをすることは正直しんどいと思うことも良くある。




凄くうまくいき、患者に感謝されることもあれば。




残念な結果になって落ち込むこともある。




残念な結果の中には、どうにもならない残念と。




卒後5年目の僕には救えなかったけど、今なら救える残念がある。




今なら救える残念が増えたから手術を続けているわけでなく。




昔救えなかった、今なら救える残念に対する懺悔の為に続けてる部分が多分にある。




女性が中絶せざるをえなかった懺悔の念を少しでも軽くするために、毎年水子の供養をすることに似ていると思う。




専門医をとって直ぐに開業することが、整形外科医としては一番儲かるパターンだと思う。




そのつもりでいたけど、何でか今でも勤務医をやっている。




外科医が外科医らしくいられる最後の世代なのかなとも思う。




教師が教師らしくいられた時代が終わり、今の教師は冬の時代。




今の時代に教師になっても何の得もない。




それでも教師になりたいと思う人だけがなれば良い。


医者も本来は、得にはならなくてもそれでもやりたい奴がやる職業だからな。

昔に戻るだけか。