ドンジャラでなく、本当の麻雀。

金でなく、お菓子賭けてさ。

本番にもアドリブにも。

勝負強い子が育つよ。

あとは、定番だけど喧嘩だよな。

子供は喧嘩から沢山の事を学ぶからさ。

■本番に強い!アドリブに強い!そんな子どもに育てるには、どうしたらいい?!

 今より先に何が起こるかわからないのが人生。そのなかでは努力して学んできた知識や培ってきた技術よりも、咄嗟のひらめきやアドリブで瞬時に対応する能力こそが求められるケースも多々あります。

例えば……

・緊急トラブルからの回避力
・初対面の人との会話力(合コン力)
・ギャグが滑ったときの対応力
・隠し事がバレたときの言い訳力 など

 これらは大人になってから努力してもなかなか身につかない能力ですが、それだけに小さな頃から鍛えておけば、やがては人生の大海原を泳ぎきって幸せになってくれるかも。そうはいってもこんなこと、学校や塾の先生が教えてくれるはずも無いですよね。

 そこで今回は、本番やアドリブに強い子どもに育てる簡単な遊びに注目。

■ガイド注目のキーワード、「インプロ(Improvisation)」とは

 今回のテーマは「アドリブに強い子に育てる遊び」ですが、ガイドが注目しているのは「インプロ」というキーワードです。

 インプロとは英語の「Improvisation(インプロビゼーション)」の略で、日本語では「即興(そっきょう)」といったところ。そもそも「アドリブ」という言葉はラテン語の「adlibitum」の略ですが、どれもが型にとらわれず自由に思うままに作り上げていく動きや演奏のことを意味します。一般には音楽やダンス、演劇やコメディの世界において広く使用されている言葉ですよね。

 このインプロを子どもとの遊びにどうやって取り入れるかというと、実は全く難しい話ではありません。

 そもそも子供はルールや作法など形式的なことは何も知らず、むしろ制約されることが苦手。どちらかというとその瞬間に起こった出来事を直感的に受け入れて遊んだり学んだりして成長していきます。つまり、台本や打ち合わせが全くない状態でも自由に遊ぶことができるのが子どもならではの能力なのですから、あえてルールを取っ払った環境で遊びや会話をすることによって、無限の可能性を引き出す直感力(本番に強い力・アドリブに強い力)を鍛えることに繋がるのではないでしょうか。

■直感力を引き出す「インプロ」を取り入れた遊びとは

 「インプロ」を取り入れた遊びとは、実際には起こりえない仮の話をしたり突発的な出来事の中で直感力を鍛えながら遊ぶこと。

 「もしも、明日一日だけ空が飛べるとしたら、何処へ行く?」と問いかけてみれば、そこには柔軟な想像力・空想力を鍛える要素が含まれていますし、例えば……

 パパ : ある日、
 ママ : 公園で遊んでいたら、
 子供 : 雪が降ってきました。
 パパ : 雪だるまを作ると、
 ママ : 雪だるまが、
 子供 : 話しかけてきました。
 パパ : 雪だるまが、
 ママ : 歩きたいというので、
 子供 : 足を作ってあげました。
 パパ : すると……(続く)

 このように家族で物語を創り上げていく会話の中には、コミュニケーションや突発的な出来事への対応力を鍛えるインプロ的な要素が含まれています。

■あれもこれも、インプロを取り入れた遊び

 二人でできる遊びにもインプロ的な要素を含んだ遊びはたくさんあります。ガイドがお勧めするのは「おてて絵本」。手を絵本のようにめくりながら子どもがストーリーを創作していく「お話ごっこ」のひとつですが、パパのリードが子供の想像力や自由な発想など無限の可能性を引き出すことができる親子遊びとして注目されています。

 このように、日頃からインプロを取り入れた遊びをするだけで、子供が潜在的に持っている直感的な能力を刺激して、本番やアドリブへの対応力を鍛えることが可能です。寝る前のたった5分の会話にも取り入れることができる簡単なものですから、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。

【男の子育てガイド:遠藤雅大】